筋肉の感覚器! 筋紡錘
筋肉は効果器でもあり、受容器です。
先日、twitterにて、アンケートを行いました
γ繊維や筋紡錘の機能が理解できている
— 医療 基礎 bot 兼 アカウント (@sinkeizuisetsu) 2016年10月10日
自分自身も、完璧に説明できるわけではありませんが
復習がてら少しだけ解剖生理をまとめてみたいと思います!
今回の登場人物
- 錐外筋
→筋肉に動きを引き起こす人 - 錘内筋(筋紡錘)
→筋肉の状態の情報屋 - α運動繊維(神経)
→筋肉(錘外筋)に命令を伝達する人 - γ運動繊維(神経)
→錘内筋に命令を伝達する人 - GⅠa繊維 GⅡ繊維
→筋紡錘からの情報を上の人に伝達する人達
今回は、これらの人たちが活躍します!
骨格筋
錘外筋とα運動繊維
骨格筋は上位からの命令を受けて収縮し、関節を介して身体に運動を引き起こします。
ここで、命令を伝達するのが、α運動繊維(神経)
錘外筋(筋繊維)はα運動繊維で接続されており、骨格筋の収縮を引き起こします。
錐内筋とγ運動繊維
骨格筋の中には、錘外筋の他に、錐内筋(筋紡錘)が存在します。
錐内筋はγ運動繊維で接続されており、こちらもまた収縮が引き起こされます。
筋紡錘の役割
筋紡錘は、筋肉の状態を常にモニターし続けている監視役です。
筋の伸張・持続的伸張に反応し筋の状態を上位へと伝える役割を担います。
これにより、筋の損傷の防止や、筋収縮や伸張による運動の状態を上位中枢へと伝え
ることができます。
この筋紡錘の状態を上へと伝える繊維がGⅠ GⅡ繊維となっています。
α−γ連関(α−γ Linkage)
ここで、α−γ連関について少しだけ、、、
錐内筋は筋の状態をモニターしており、それは主に伸張時に働くことができると上でも述べました。
しかし、筋肉は収縮すると伸張ではなく短縮しますので、
同じ骨格筋内にある錐内筋まで短縮する。ということになります。
つまり、
α運動繊維の刺激
↓
錘外筋収縮
↓
錐内筋短縮
↓
錐内筋の感度低下(GⅠa興奮低下)
が起こり、筋の状況をうまく感知できなくなってしまいます。
ここで、活躍するのがγ運動繊維になります。
γ運動繊維は、錘内筋を収縮させる役割を持っています。
「ん、収縮したら、結局同じじゃないか?」
と思われる方も数人いらっしゃるかもしれませんが、
ここからは、解剖です。
錐内筋のうち伸張を感知する部位は、
1次終末と2次終末と呼ばれる非収縮性の部分のみとなっています。
その端にあるγ運動繊維が着いている部位は、収縮性でここが収縮することにより、
短縮して感度の低下した錐内筋を伸張させます。
結果、1次終末2次終末は伸張され、感度を保つことが可能となります
α−γ連関は
α運動繊維が興奮し、錘外筋の収縮が起きた際、
同時にγ運動繊維も興奮することにより錘内筋を収縮させ
骨格筋の短縮に伴う筋紡錘の感度の低下を防ぎ、GⅠa GⅡ繊維からの情報を維持し
筋の固有感覚の低下を防いでいることになります。
以上細かいところまでは記載していませんがまとめてみました
最後まで読んでいただきありがとうございました!